2025年6月27日(金) 16:20 - 17:50
理学研究棟 2階 201室
浅野 知紘 氏 (京都大学)
層理論と正方形杭問題
アブストラクト
正方形杭問題 (square peg problem) は「平面内の任意の単純閉曲線の上に正方形の4頂点をなす4点が存在するか?」という問題で, 1911年にToeplitzによって提示されたが今日でも未解決である。近年、GreeneとLobbによってこの問題にシンプレクティック幾何が有効に使えることが見いだされ、進展がもたらされた。一方、超局所層理論は層の方向込みの局所性に注目する理論で、ここ十数年の間にシンプレクティック幾何との密接な関連が認識されてきている。
本講演では、超局所層理論を用いると、GreeneとLobbの方針の困難を克服し、全ての長さ有限の単純閉曲線を含む広いクラスに対しこの問題を肯定的に解決できることを紹介したい。本講演は池祐一氏(東京大)との共同研究に基づく。
横国大幾何トポロジーセミナー
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