2018年6月22日(金) 16:30--18:00
環境情報1号棟 3階 314室
三石 史人 氏 (福岡大学)
アレクサンドロフ空間の鈍角定数と体積
アブストラクト
アレクサンドロフ空間は「曲率が下に有界」という概念を備えた距離空間であり, リーマン多様体の崩壊現象を通じて自然に現れる対象である. アレクサンドロフ空間の構造解析において基本的で重要な道具はその上の(一点からの)距離関数である. 特に, 距離関数の方向微分を取れば, 自然に角度の概念と結び付き, 距離関数の正則性は角度の鈍角性と同値となる. 我々は, 角度の鈍角具合を測る「鈍角定数」なる指標を導入し, その値をアレクサンドロフ空間自身の体積と関係付けた. 特に, ある状況下である種の剛性定理を導いた. 尚, 本講演内容は京都大学の山口孝男氏との共同研究に基づくものである.
横国大幾何学セミナー
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